元記事
https://www.jac-recruitment.jp/knowhow/interview/capture/
以下リード文
転職活動で避けて通れないのが「面接」です。面接の良し悪しで志望企業に採用されるかどうか決まるため、緊張したり苦手意識を持っていたりする方も多いのではないでしょうか?
転職面接はすでに社会人経験を積んでいるのが前提のため、新卒時の就職活動以上にビジネスパーソンとしての振る舞いが求められます。
そのため面接への事前準備・質問への回答準備・マナーの確認・身だしなみの確認など、可能な限りの面接対策を行う必要があります。
今回はハイクラス転職に強みを持つJACが、転職成功のために必要な面接対策について解説していきます。
転職の面接対策に必要な3つの事前準備
面接は、30分~長くても1時間程度の限られた時間で自分のアピールをする必要があります。
転職面接では現職(前職)の仕事内容、志望動機や志望企業について想定していない質問をされる可能性もあるため、チャンスを最大限生かすために事前準備が必要です。
ここでは、上にあげた3つの事前準備を順番に解説していきます。
面接の事前準備1. 志望先の企業研究
※画像元
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=22124743&word=%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%AE%E5%BB%BA%E7%89%A9%E3%82%92%E8%AA%BF%E3%81%B9%E3%82%8B%E8%99%AB%E7%9C%BC%E9%8F%A1&data_type=&from_order_history=
志望企業について、展開する商品・サービス内容、業界内での強みなどをよく調べて、面接での質問にスムーズに答えるための材料を集めましょう。
面接で聞かれやすい「志望動機」「自己PR」などの回答を考える際、志望企業について知っておかないと回答が口先だけになり、理解の薄さを面接担当者に見抜かれてしまう危険性があります。
企業情報を調べる際は、企業HP・業界紙・四季報・求人情報といった公的な情報のほか、口コミサイトを確認するなどの方法があります。
面接の事前準備2. 面接の練習
転職活動の場合は、新卒・第二新卒と違い社会人としてのマナーは当然できていることが求められます。そのため、面接時にマナー違反があるとビジネスマンとしての資質を問われ、大きくマイナス評価になってしまいます。
また面接慣れしていない場合、緊張してうまく立ち振舞いができない可能性もあります。
面接本番でマナー違反がなくスムーズに立ち振る舞えるように、面接の練習は怠らないようにしましょう。
面接の事前準備3. 質問への回答を用意
志望する企業・業界にもよりますが、面接で聞かれやすい質問はある程度共通しています。
そのため企業研究の内容も交えつつ、質問への回答を用意しておきましょう。前職の退職理由など、ネガティブになりがちな質問に対しても、できるだけポジティブに伝わるように意識することが必要です。
面接時に聞かれやすい質問の例や回答例を以下でご紹介するので、そちらも参考にしてみてください。
面接時によくある5つの質問・回答例
転職面接時に聞かれやすい質問のうち、特に重要な5つの質問・回答例をご紹介します。
面接担当者の印象が良くなる回答・悪くなる回答があるので、できるだけ印象が良くなる回答ができるようにしておきましょう。
以下の記事でさらに多くの質問・回答例をご紹介しているので、そちらも参考にしてみてください。
https://www.jac-recruitment.jp/knowhow/interview/question/
よくある質問1. 自己紹介をしてください
〇〇〇〇と申します。食品メーカーの企画営業職としてキャンペーンの企画や販促活動に携わっています。現在の仕事にも満足はしていますが、より幅広い業種の企画にも関わっていきたいと考えて、数多くのキャンペーン企画実践されている御社に応募いたしました。本日は何卒よろしくお願いいたします。
自己紹介は、どの企業でも面接の最初に聞かれる質問です。
面接担当者からの第一印象が決まる質問のため、スムーズに答えられるようにしておきましょう。
自己紹介で伝えるべき項目は、以下のものがあります。
- 氏名
- 現職(前職)の仕事内容について
- 現職(前職)で身につけたスキル・実績など
質問の目的
面接担当者は、応募者の人柄・コミュニケーション能力・これまでの経験が自社で生かせるのか、などを自己紹介で見極めようとしています。
また自己紹介で話した内容から、どのポイントを掘り下げて質問しようかを探っています。
回答のポイント
自己紹介では、話の内容を簡潔にまとめる能力をチェックされています。
長く話しすぎると、簡潔にまとめる能力がない・伝えたいポイントがぼやけてわからないと判断され、第一印象を大きく残ってしまう可能性があります。
そのため自己紹介の時間は1分程度、長くても3分程度までにまとめるようにしましょう。
よくある質問2. 転職(退職)理由は何ですか?
前職では、海外市場での拡販を狙う営業職として働いていました。海外企業との取引では商文化の違いから、度々すれ違いやコミュニケーションミスが起きることもありましたが、折衝能力やコミュニケーション能力を身に付け、自社サービスを通じてお客様の課題解決することに力を注いできました。今後は仕事の内容の幅をさらに広げ、マネジメントにも挑戦したく、現在の職場より自分のスキルを試せる職場にチャレンジしたいと思ったため退職に至りました。
転職理由は、転職面接では必ず聞かれる質問です。
人によっては転職したい動機がネガティブなものもありますが、たとえネガティブなものであったとしても隠してしまうとかえって不自然です。
できるだけ前向きな表現を心がけて、柔軟に対応できることをアピールするといいでしょう。
類似の質問としては、以下のようなものがあります。
- 現職(前職)にどのような不満がありましたか?
- 転職を考えるようになったきっかけはありますか?
- 今回応募いただいた弊社と現職の違いはありますか?
質問の目的
転職理由は、「採用後すぐにやめずに長期間勤務できる人材なのか」を見極めるために聞かれることが多い質問です。
企業としては採用するからには長く働いてほしいと考えているので、すぐにやめてしまう可能性がある応募者を入社させないように注意深く観察しています。
特に前職を短期間で退職している方・転職回数が多い方は、その理由も合わせて質問されがちなので、納得できる理由を用意しておきましょう。
回答のポイント
転職理由は前職に対する上司・待遇への不満、人間関係のトラブルなど、本音ではネガティブなものもあるでしょう。
しかしネガティブな理由を前面に押し出した回答は、「もし採用しても前職と同じような理由で辞めるのではないか」という悪印象を与えてしまいます。
「前向きな選択」「ステップアップのため」として転職したいという思いに至ったと、ポジティブに伝えるようにしましょう。
よくある質問3. 他の会社を受けていますか?
前職ではゼネラルマネージャー職に就いておりましたので、現在はその経験を活かせるような管理職のポストを3つほど受けております。御社はマネージャー職の裁量権が大きく、新規プロジェクトの立ち上げにおいてもこれまで自分が組織やチームを率いてきた経験・スキルが大いに役立つと考えています。面接を受けている企業には、外資系企業の日本支社なども含まれていますが、御社の理念に大変共感していることもあり、今のところ御社が第一志望です。
転職活動に関する質問は、主に自社への志望度を知るために質問されることが多いです。
類似の質問としては以下のようなものがあります。
- 現在何社に応募していますか?
- 他社の選考状況はどの段階まで進んでいますか?
- 弊社の志望順位はいくつですか?
質問の目的
他社への応募状況への質問は、内定を出した場合の入社意欲を確認する目的があります。
応募者が自分なりの軸を持って転職活動をしているのかを見極め、内定辞退のリスクをできるだけ回避したいと考えている企業が多いためです。
回答のポイント
他社への応募状況を質問された際は、「御社が第一志望」と回答するのが望ましいです。
他社を第一志望としている応募者は、たとえ優秀であったとしても内定辞退のリスクがあるので、内定を出しにくいと企業側は考えます。
一方、「他社への応募はしていません」という回答もかえって不自然です。転職活動において複数社に応募することは企業側も当然と捉えているので、応募状況については正直に話しても問題ありません。
よくある質問4. 仕事で大きな失敗を経験したことはありますか?
過去に私の発注ミスで、当初予定より少ない納品をしてしまったことがあります。急ぎのイベントで必要な商品であったことに加え、仕入れ業者はすぐに追加で提供できる商品はないとのことで、クライアントよりひどく叱られましたが、すぐに気持ちを切り替え、他に入手できる業者がないかすぐに調べ、なんとか納期に間にあう業者を見つけました。
その場は何とか収めることができたものの、イベント終了後にはクライアントへのお詫びと共に、次回以降の対応についての事前確認の周知や納品スケジュールをこれまで以上に早めて安全な状態でイベントに臨めるような提案を行いました。その結果、今まで以上のロット注文をしてくれるなど、クライアントとは現在も良好な関係を築くことができています。
「失敗」はネガティブに捉えられがちですが、その失敗からどのように成長したかをアピールできるチャンスです。
失敗したという事実だけではなく、失敗をどのように乗り越えたか・何を学んだかをセットで伝えることで、向上心を印象付けることができます。
質問の目的
仕事上の失敗に関する質問は、失敗に対してどのように向き合ったかという点が注目されています。
失敗は誰でも経験することですが、その後の対処の仕方で状況判断能力・困難への忍耐力などを評価します。
失敗したことを自身の成長につなげることができるのであれば、決してマイナスな印象になることはありません。
回答のポイント
- これまで失敗したことがない
- ルールに反する失敗
- 成長につながらない失敗
上にあげた3つの回答は、面接担当者の印象を下げてしまうNG回答の例です。
「これまで失敗したことはありません」という回答は、企業側から「失敗を隠す人間なのではないか」という疑いを持たれるため、好ましくありません。
また法律違反・企業規則違反など、明らかにモラルに反する失敗談はルールを守れない人間と思われてしまいます。
よくある質問5. マネジメントの経験はありますか?
東京ビッグサイトで開催された〇〇〇〇イベントのプロジェクトリーダーを務めた経験があるのですが、このプロジェクト実施までの2ヶ月間、15名のメンバーの業務進捗や全体スケジュール確認、業者手配などを行いイベントが滞りなく進むように調整を行っておりました。
途中何人かのメンバーの入れ替えもありましたが、バックアップをしっかり行うことで大きなトラブルもなく、イベント当日を迎えることができました。最終的にイベントでは目標来場者数の150%を達成、新規顧客20社の獲得において十分貢献できたと感じております。
「マネジメント経験」とは、業務領域における成果に対する責任を負う立場を経験したことを指します。
プロジェクト管理・部下の目標管理・後進育成など、マネジメント経験にあたるものは幅広いです。
前職で部長・課長などの役職に就いた肩書があれば有利ですが、役職経験が必須というわけではありません。リーダー経験などがあれば積極的にアピールしたほうがいいでしょう。
質問の目的
プロジェクトやチームを管理する立場を務めることができるかどうかを見極めるための質問です。
採用する企業側はメンバーをリードする・部下を育成するといった役割を期待しているケースが多く、ハイクラス転職の場合は特にマネジメント能力を重視される傾向にあります。
回答のポイント
面接担当者にマネジメント経験をわかりやすく伝えるために、マネジメントした人数・目標の達成率といった「数字」を明示するようにしましょう。
また実際にマネジメントした時の具体的なエピソードを交えて回答できるようにしておくことで、より鮮明に伝わりやすくなります。
転職面接時のマナーを一連の流れで解説
転職面接では、すでに社会人経験がありマナーも身に付けているという前提で見られます。
そのため1つのマナー違反で、大きなマイナス評価を受けてしまう可能性があり、面接の合否を左右しかねないので注意しましょう。
ここでは面接時のマナーを訪問時~退室時まで、一連の流れを解説していきます。
以下の記事でも面接時のマナーについて解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
https://www.jac-recruitment.jp/knowhow/interview/manner
面接時のマナー1. 会社訪問から受付まで
- 遅刻は絶対にNG、約束の10分ほど前に到着する
- 受付で要件を明るくはっきりと伝える
- スマホなどを見ずに姿勢を正して待つ
面接当日の会社訪問・受付でのマナーは、上にあげた3つがポイントとなります。
会社への到着時間ですが、「約束の10分ほど前」が基本です。遅刻は当然NGですが、相手にも時間の都合があるので、あまりにも早く到着するのは失礼に当たります。
受付では要件を明るくはっきりと伝えましょう。「本日10時に人事担当の〇〇様と面接の約束をいただきました△△と申します。」といったシンプルな内容で問題ありません。
また控室に通されるなど、待っている最中でもスマホ等を見るのはマナー違反です。電源を切るなどして、姿勢を正して待ちましょう。
面接時のマナー2. 入室時
- ドアのノックは3回
- なるべく背中・お尻を見せずにドアを閉める
- お辞儀は30度の角度で
- 促されてから着席する
入室時のマナーに関するポイントは、上にあげたようなものがあります。
名前を呼ばれたら入室しますが、その際のノックの回数は3回が無難です。日本では3回のノックがビジネスマナーとして浸透しているためです。
ちなみにノックの回数は国際基準のマナーが定められており、ビジネスなどの公的な場では4回が適切です。そのため外資系企業の面接では4回ノックするのが適しています。
入室後にドアを閉める際は、後ろ手でドアを閉めるのは明確なマナー違反です。ただし背中やお尻を見せるのも失礼にあたるので、面接官に対して斜め~横向きで閉めるのがいいでしょう。
その後椅子の横まで行き、30度のお辞儀を行います。着席する際は促されてから座るのがマナーなので、焦って促される前に着席しないようにしましょう。
面接時のマナー3. 面接時
- 面接官の質問を最後まで聞く
- 結論から簡潔に話す
- 背筋を伸ばして良い姿勢を保つ
面接が始まってからのマナーは、上にあげた3つのポイントがあります。
まずは面接官からの質問を最後まで聞いてから回答を始めるようにします。質問を最後まで聞かずに質問の意図から外れた回答を始めてしまうのはマナー違反です。
回答の際は、面接官が要点をつかめるように結論から話すのを心がけましょう。相手も限られた時間の中で仕事の適性・力量などを測るために注意をしているので、簡潔にまとめて話す能力を見られているという点でも、結論が見えづらい話し方は好ましくありません。
また回答に気を取られると、姿勢が崩れがちになります。人によっては姿勢が悪いことを横柄と感じる場合もあるので、背筋を伸ばして姿勢を保つのを忘れないようにしましょう。
面接時のマナー4. 退室時
- お礼を伝える
- 45度のお辞儀をする
- まっすぐ会社から出る
面接が終了してからの退室時は、上の3つがポイントとなります。
まずは座ったまま、お礼を伝えます。「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。」といったシンプルなもので問題ありません。
次に椅子から立ち上がり、椅子の横でお辞儀をします。この際のお辞儀は45度の「最敬礼」が望ましいです。
最後に、退室したらまっすぐ会社から出るようにします。だらしない姿を見られてしまう可能性があるので、スマホの確認などは建物を出てから行いましょう。
面接時の身だしなみ・持ち物のマナー
身だしなみは、面接担当者からの第一印象を決める重要な要素です。
第一印象で「一緒に働きたい」と思われるように清潔感・TPOに注意して、ビジネスパーソンとして失礼のない身だしなみをするようにしましょう。
以下では男性・女性それぞれの身だしなみ・持ち物についてのマナーを解説します。
男性の身だしなみ・持ち物
※画像イメージ
項目 | 内容 |
---|---|
髪型 | 目や耳に髪がかからない程度の長さにする カラーリングは基本的にNG |
服装 | ネイビー・ダークグレーなどの落ち着いた色、柄は無地で光沢がないスーツが基本 シャツは無地の白、もしくは薄めの青系 ネクタイはスーツの色に合わせる |
靴 | 黒色・こげ茶色で、紐が付いた革靴が無難 |
靴下 | 黒色・紺色で、すねの真ん中まで隠れるミドル丈が基本 くるぶし丈のソックスはカジュアルに見えるのでNG |
カバン | 黒・茶色・紺色のビジネスバッグが無難 A4サイズの書類が入り、床に置いても倒れない自立式のものがベスト |
アクセサリー | 結婚指輪以外は全てNG |
男性の場合、特に指定がなければスーツスタイルが基本です。
ネイビー・ダークグレー系の色で無地のスーツを選び、ネクタイもスーツに合わせた色味のものを選びましょう。シャツは白色が無難です。
また髪型については多くの業界で長髪NGで、髪の毛が顔にかかってしまうと暗い印象を与えやすいことも考えると短髪がいいでしょう。目・耳にかからない程度の長さにしておくのがおすすめです。
女性の身だしなみ・持ち物
※画像イメージ
項目 | 内容 |
---|---|
髪型 | 黒・暗めの茶髪なら問題ない 髪の毛が前髪にかからないように注意 |
スーツ | ネイビー・ダークグレーなどがおすすめ ベージュ・ライトグレーなどもOK |
メイク | 清潔感があるナチュラルメイクが基本 ノーメイクはNG、派手な印象にならないように注意 |
靴 | 黒色・紺色で革素材、シンプルなデザインのパンプスがおすすめ ヒールの高さは5cm程度のものを選ぶ |
タイツ・ストッキング | 素足は基本的にNG ベージュのストッキングが無難 |
カバン | 黒・茶色・紺色のビジネスバッグが無難 A4サイズの書類が入り、床に置いても倒れない自立式のものがベスト |
アクセサリー | つけても問題ないが派手な印象にならないように注意 シンプルで小ぶりなものが無難 |
女性も男性と同じくスーツスタイルが基本ですが、男性よりも服装・髪型などで多少自由度があります。
ネイビー・ダークグレー系で落ち着いた色のスーツがおすすめですが、派手に見えなければベージュ・ライトグレー系の色もOKです。パンツスタイル・スカートスタイルで悩むかもしれませんが、基本的にはどちらを選んでも問題ありません。
髪の毛は暗い印象を与えないように顔にかからない程度で、ロングヘアの場合はポニーテール・ハーフアップにしてまとめるようにしましょう。
また女性の場合、ノーメイクはビジネスマナーとしてはNGです。派手さを避けて誠実に見えるように、ナチュラルメイクをするのが基本です。
まとめ
今回は転職成功のために必要な面接対策について解説しました。
転職面接ではビジネスパーソンとしての総合力をチェックされるため、面接時の立ち振る舞い・質問への回答・身だしなみまで、全て気を抜くことができない重要な要素です。
転職に成功する可能性を上げるために、面接を受ける前にできる限りの対策を行いましょう。
もし面接対策に行き詰まりを感じている方は、ぜひJAC Recruitmentにご相談ください。さまざまな業界や企業について多くの情報を持っていますので、面接対策についても最適なアドバイスを行うことができます。